OrganicColumu オーガニックへの想い

食を通して自分のルーツや 文化を再認識することの大切さ

ベイエリア(※1)の農家たちが丹精込めて育てたオーガニック食材を使い、ひとつひとつていねいに手作りされるフレッシュかつ濃厚なジャムやシロップ。ブラウンシュガーファースト代表の荻野みどりも大ファンだというジャムブランド、JUNE TAYLOR COMPANY代表のジューン・テイラーさんはカリフォルニア州バークレーを拠点に活動するジャム職人。 オーガニックの聖地ともいわれるバークレーで長年にわた りシーンを牽引する彼女にインタビューを申し込んだところ、「せっかくだから一緒にブレックファーストでもどう?」。気さくな彼女の誘いにバークレーの工房を訪ねました。

 

※1:カリフォルニア州サンフランシスコ湾岸にある都市の総称。サンフランシスコをはじめ、バークレーやオークランド、サウサリートやソノマなど、特に食に関するムーブメントの発信地として世界中から注目される。アメリカのサードウェーブコーヒーもベイエリアから火がついたといわれている。

荻野みどり(以下、み):今日はお招きいただきありがとう ございます!とても素敵な工房ですね。早速ですがジュー ンさんがジャムを作り始めたきっかけはなんですか?

ジューン・テイラー(以下、ジ):大きなきっかけは子 どもを産んだことね。産まれたばかりのわが子をこの 胸に抱いたとき、「この子はパーフェクト!必要ない ものを与える必要はない」と思ったの。それから彼が 食べるものすべてを作るようになった。

そうなんですね!実はわたしも全く同じ思いで事 業を始めました。自分の子どもに安心して食べさせ られるものがなかったので、自分で作っちゃえ!と。 有機食材を使って焼き菓子を作って、それをファーマー ズマーケットで売り始めたのがすべての始まりでした。

わたしはそれを20年以上やっているわ。ジャムやプ リザーブ(保存食)はわたしの故郷イギリスの伝統的な たべもの。1年の約1/3は青果物が収穫できないイギリ スでは保存食は生き抜く術だったの。いまでは加工さ れた食品が増え、果物の本来の味を知らないまま育つ 子どもたちが増えている。そういう意味でも伝統的な技 法で果物の味をそのまま瓶に封じ込めることに強い意 義を感じているわ。

とても深く共感します。どこの国でも母の思い は同じですね。

そうね。そしてイギリスと日本はたくさん共通点 があるわね。季節やたべものを重んじる文化とか。保 存食や発酵食品も多いわね。羊羹とかもそうよね。I LOVE羊羹!

でもイギリスやアメリカに比べ、日本ではまだま だオーガニックに対する意識が広がっていません。

本当に!? 日本は食に関してとても洗練されて いるからオーガニックなんて当たり前という印象が あるけど。